歯周病治療

成人の8割近くの方が歯周病、もしくは歯周病予備軍と言われています。
定期的にクリーニングを行っていても「歯みがきすると出血する」「疲れると歯肉が腫れる」「口臭がひどい」というようなことはありませんか?
そのまま放置しておくと、歯を支えている骨が溶けて少なくなり、歯がぐらぐら動くようになって噛むことが出来なくなってしまいます。
少しでも「おかしいな」と感じたら、まずは歯科医院で検査してもらうようにしましょう。
歯科用レーザーの活用
患者さまにとって負担の少ない治療を実現するために、当院ではCO2レーザー(炭酸ガスレーザー)、Nd:YAGレーザー(ネオジウムヤグレーザー)の2種類のレーザーを導入しております。
レーザー治療は痛みを和らげる効果だけではなく、その殺菌効果により治療後の炎症を抑えたり、傷の治りを早くする効果も期待でき、初期の虫歯や歯周病、知覚過敏や口内炎など、さまざまな分野において活用することができます。
歯周病治療においては、歯周ポケット内の奥深くまで繁殖してしまっている歯周病菌をレーザーによって殺菌・消毒します。
レーザーには血行促進効果もありますので、歯茎の治癒を促進し、短期間での治療が可能になるというメリットもございます。
医院によってはレーザー治療は自費で行っている場合もございますが、当院では基本的に保険治療の範囲内で必要に応じて活用させていただいております。
副作用もほとんどないことから、全身疾患をお持ちの方や妊婦さん、小さなお子様まで幅広く適用できますので、ご希望の方はお気軽にお申し付けください。
担当衛生士制

当院では、経験を積んだ歯科衛生士が一人の患者さまをずっと担当する「担当衛生士制」を採用しております。
歯周病治療において担当衛生士制を採用するメリットは、なんといっても「同じ人の基準」で計測測定ができるということ。もちろん、歯周病検査には一定の測定基準があるのですが、測定する人によって、その数値が意外と大きく違いが出たりしてしまうこともあるからです。
担当衛生士は初診時より患者さまのお口の中を確認しながら処置を行いますので、数値では見れないようなお口の中の状態の変化も敏感に察知し、効果的なアドバイスや適切な処置を行うこともできます。
ブラッシングが上手になったが、日々の生活状況に変化はないか、など、患者さまとのコミュニケーションを大切にしながら2人3脚で治療に取り組んでまいります。
当院での歯周病治療
当院では、症状の進行具合や患者さまの口腔環境に合わせた包括的な歯周病治療を行っています。
基本治療(ブラッシング指導・スケーリング&ルートプレーニング)・外科治療・再生治療・内科的アプローチを組み合わせることで、できる限りご自身の歯を守ることを目指しています。
ブラッシング指導(TBI – Tooth Brushing Instruction)

歯周病の原因となる細菌は、毎日の歯磨きによって減らすことができます。
しかし、自己流のブラッシングでは磨き残しが多く、効果的なケアができていないケースが少なくありません。
当院では、患者さま一人ひとりの歯並びや磨き癖を確認し、最適なブラッシング方法をご提案します。
磨き残しが多い部分をチェックし、どこを重点的に磨くべきかをアドバイス
歯ブラシの持ち方や動かし方、フロスや歯間ブラシの使い方を指導
必要に応じて、音波ブラシや歯磨き粉の選び方もサポート
毎日のセルフケアが歯周病治療の成功の鍵となるため、しっかりとサポートいたします。
スケーリング&ルートプレーニング(SRP)

歯周病が進行すると、歯の表面や歯ぐきの奥深くに歯石が付着し、歯周ポケット内で細菌が繁殖しやすい環境になります。
これを取り除くために行うのがスケーリング&ルートプレーニング(SRP)です。
スケーリング(歯石除去)
超音波スケーラーや手用スケーラーを使用し、歯の表面や歯周ポケット内の歯石やプラークを徹底的に除去します。
歯石は細菌の温床となるため、これを取り除くことで炎症の改善が期待できます。
ルートプレーニング(歯根の滑沢化)
歯周病が進行すると、歯の根の表面がザラザラになり、細菌が付着しやすくなります。
ルートプレーニングでは、歯根の表面を滑らかにし、再び細菌が付着しにくい状態にすることで、歯周病の再発を防ぎます。
これらの基本治療を行うことで、歯周病の進行を抑え、歯ぐきを健康な状態に戻すことが可能です。
歯周外科治療(フラップ手術)

歯周病が進行し歯周ポケットが深くなってしまうと、スケーリングやルートプレーニングでは歯周ポケットの奥深くまで入り込んでしまった汚れや歯石を除去することが非常に困難になります。
そのような場合には、歯ぐきの側面から歯ぐきを切り開き、歯根近くにある汚れを直視下で除去するためのフラップ手術が有効になります。
スケーリングやルートプレーニングの場合とことなり、直接目で汚れを確認しながら除去していくことができるため、歯石や細菌を徹底的に取り除くことができるのがメリットですが、その反面、外科手術を伴う処置のため、患者さまのご負担は大きくなってしまう傾向にあります。
また、症状によっては適用できないケースもありますので、担当の歯科医師とよく相談されることをおススメします。