【第57回】親知らずは抜くべき?その判断基準
〜抜く?抜かない?歯科医が教える判断のポイント〜
こんにちは。岡崎市稲熊町の織田歯科医院です。
「親知らずは抜いた方がいいの?」
「今は痛くないけど、このまま放置しても大丈夫?」
「抜歯って痛いし怖そう…」
そんなお悩みを抱えている方はとても多いです。
親知らずは人によって生え方も影響も異なるため、「必ず抜くべき」とは限りません。
今回は、親知らずを抜くかどうかの判断ポイントや注意点について、歯科医の視点からわかりやすくご説明します。
親知らずとは?
親知らずとは、**一番奥に生えてくる第三大臼歯(だいきゅうし)**のことです。
通常は上下左右に1本ずつ、合計4本ありますが、人によっては最初から生えてこなかったり、本数が少ない場合もあります。
名前の由来は、「親に知られることなく生えてくる歯」=大人になってから(10代後半〜20代)生えてくることに由来します。
抜いた方がいい親知らずとは?
次のような場合は、抜歯を検討すべき親知らずです。
🦷 横向きに生えている(水平埋伏歯)
隣の歯を押すように横向きに生えていると、歯並びの乱れや虫歯・歯周病の原因になります。
😬 一部だけ歯ぐきから出ている(半埋伏)
歯ぐきの一部が親知らずにかぶっていると、汚れがたまりやすく炎症(智歯周囲炎)を起こしやすい状態です。腫れや口が開けにくくなることも。
🦠 虫歯や歯周病になっている
親知らずは奥にあるため、磨きづらく虫歯や歯周病になりやすいです。再治療も難しいため、治療よりも抜歯が有効となる場合もあります。
🦷 隣の歯に悪影響を与えている
親知らずが斜めに倒れて生えていることで、手前の大切な歯(第二大臼歯)に虫歯・炎症が起きるケースもあります。
抜かなくてもいい親知らずは?
以下のような場合は、無理に抜かず様子を見ることも可能です。
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まっすぐ正常に生えていて、しっかり噛めている
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歯ぐきに完全に埋まっており、炎症や痛みが一度も出ていない
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将来的に移植歯(ブリッジやインプラントの代用)として使える可能性がある
ただし、定期的なレントゲンやチェックが欠かせません。何年も無症状だったのに、急に腫れてトラブルになるケースもあるためです。
親知らずの抜歯は痛い?腫れる?
これもよくあるご質問ですが、ケースによって異なります。
✅ 比較的楽に抜ける場合
・上の親知らず
・まっすぐ生えていて完全に出ている
・歯根が単純な形をしている
→ 数分〜10分程度で抜歯が終わることもあります。
⚠️ 時間がかかる・腫れる可能性がある場合
・下の親知らず
・横向きに埋まっている
・歯ぐきや骨を削る必要がある
→ 処置に30〜60分かかることも。腫れ・内出血・痛みが出やすく、数日間の安静が必要になります。
当院では、レントゲンやCTを使ってリスクを丁寧に診断したうえで、必要に応じて専門医をご紹介する体制も整えています。
抜くなら、タイミングは早めが◎
特に症状が出ていない親知らずでも、次のようなタイミングでの抜歯をおすすめすることがあります。
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学生・若い方(20代前半など)
→ 骨が柔らかく、回復が早いため。将来的なトラブルの予防にも◎ -
妊娠前や出産後すぐでない時期
→ 妊娠中は処置が難しいため、計画的に抜いておくのが安心です。 -
矯正治療前
→ 親知らずが歯並びに影響する可能性がある場合は、事前に抜歯が必要です。
まとめ
親知らずは、放置しても大丈夫な場合と、抜かないことで将来的に大きな問題を招く場合があります。
「なんとなく違和感があるけど、痛みはないから…」と先延ばしにせず、まずは一度レントゲンで状態を確認しておくと安心です。
織田歯科医院では、患者さん一人ひとりに合わせた判断と丁寧なご説明を行っています。
抜くかどうか迷ったら、まずはお気軽にご相談ください。
📍織田歯科医院
〒444-0071 愛知県岡崎市稲熊町8−40
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